2019.10.02
今後「空き家」がますます増える?
あらたーホームの新井です。
ここ数年、「空き家問題」が取り沙汰され、ニュースなどでも目や耳にする機会が増えてきています。 この記事を読んでいる方のなかにも、ご両親の家を相続するなどして所有した空き家をそのまま放置しているという方がいらっしゃるかもしれません。
人口が減少すれば必然的に空き家が増えます。
今回は、空き家が増える原因と問題について書いていきます。
目次
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1、空き家の現状
現在、日本に空き家は総務省の調査結果によると、846万戸存在して、この30年で約2倍に増えました。日本にある住宅総数(6,242万戸)の約13.6%を占めています。
空き家が増えると、雑草や木が生い茂って隣に越境したり、建物が壊れて人にケガをさせたり、犯罪に利用されるなどの問題が出てきます。
では、なぜ空き家が増えているのでしょうか?
2、空き家が増える原因
①日本人は新築住宅が好き
日本においては新築住宅への人気が高く、一方で中古住宅はまだまだ流通量が少ないのが現状です。 まわりを見回してみても、「マイホームを買った」というほとんどの方が中古住宅ではなく新築住宅なのではないでしょうか?
国土交通省のデータによると、日本の新築住宅着工戸数は98万戸なのに対して既存住宅流通量は17万戸。住宅全体に占める中古住宅の比率は14.7%に留まっています。
大量の新築住宅建設が続いていること、供給過剰だから老朽化が著しい空き家には誰も見向きもしなくなっているのが現状です。その為、このような状態が続き、空き家は増えています。
②相続問題
空き家が増える理由の一つに、相続問題があります。
核家族化の進展により子供が親と同居することは少しずつ減ってきています。
昔は「親が死んだあとの家は長男が継ぐもの」でしたが、今では親が亡くなる頃には子はすでに自分の家を持っているケースが多く、相続したとしても住むわけではないが、かといって思い入れのある家なのですぐに解体したいとも思えないというわけです。
また、相続問題にはもう一つの形があります。
それが、相続で親族間にトラブルが発生して「争続」になってしまうケース。
所有者が亡くなった家は相続人に相続されますが、相続人が複数いる場合は、相続人のうち誰が継ぐかについては、相続人間で話し合われます。
しかし、不動産は数人で割って所有するのが難しい資産で、この点から「争続」になってしまうことが少なくありません。 結果として相続人全員で家を共有することになった場合、将来その不動産を売却するときには共有者全員の同意が必要となってしまいます。
こうして「売却するのが難しい家」となり、空き家が放置されてしまうのです。
③取り壊し費用や税制的な問題
建物は、人が居住していないとどんどん劣化していきます。建物が劣化していけば資産価値は下がり、ますます売りづらくなっていきます。
当然、建物を壊して更地にして売却した方が買主は見つかる可能性は高まります。
しかし建物を壊すにも費用がかかります。木造住宅では取り壊すのに、一般的に約5万円/坪がかかり、一戸あたり100万円単位の取り壊し費用がかかりますが、この出費を躊躇する方も多いのではないでしょうか。
また、固定資産税が増えるという問題もあります。
空き家であっても固定資産税がかかります。しかし固定資産税には「土地に建物が建っていると土地の面積200㎡までの分について6分の1に減額される」という特例があります。
つまり、空き家を解体して更地にするとこの特例の対象外になり、一気に固定資産税の負担額が6倍増になってしまうのです。現在の土地に対する固定資産税が毎年10万円かかっていたら、それが60万円になるということです。更地にしてすぐに売れれば良いのですが、売れなかった場合のことを考えると、、、更地にすることを躊躇してしまいますね。
3、空き家問題の対策
国も地方自治体も、ここ数年、本腰を入れてこの問題に取り組みつつあります。
例えば、空き家情報バンクの設備、情報窓口の設置の他に、空き家と認定されると6分の1に軽減する特例を認めないものや、建物を強制的に解体して費用を持ち主に請求する(払わなければ土地を差し押さえてしまう)ものまで色々な対策が講じられています。今後増えていく空き家については、決め手となるような解決策を模索しているのが現状です。
これから不動産購入を検討する際には、気になる不動産の周辺状況を確認し、空き家が放置されていないかを必ずご確認することをお勧めします。空き家が放置されている状態ですと、治安の問題、資産価値の低下や、また将来的に不動産を売却しようと思ったときに近隣に空き家があると売りづらくなるという場合もありますので、注意が必要です。
以上です。
不動産購入時のご参考にして頂ければ幸いです。
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